住民アンケートの回収率を上げるには無記名がよいのか?
大規模修繕工事や新しいサービスを導入しようとする場合、理事会だけでは判断できないことがあります。住民の意見を参考に方向性を定める手法として、マンションの住民にアンケートの提出をお願することがあります。住民の意思をダイレクトに反映できるというメリットがありますが、アンケートの回収率が少ないと十分に住民の意見が理事会へ伝わらないことになります。アンケートにも記名式と無記名式があります。どちらが効果的なのでしょうか。
■ 目次 ■
住民アンケートの回収率を上げるには
大規模修繕工事や新しいサービスを導入しようとする場合、理事会だけでは判断できないことがあります。
住民の意見を参考に方向性を定めたいと考えている管理組合は多いです。いきなり総会などで、新しいサービスを導入しようとしても、住民の理解が得られず却下となる可能性があるからです。
そのためにも、あらかじめ住民にアンケートをお願いして、住民の意見を反映した方向性で進めた方が管理組合としても安心です。
アンケートに理由を書く
住民アンケートには、ただ単に「賛成」か「反対」かの選択肢だけではなく、なぜ賛成なのか・なぜ反対なのか理由を書かせることをおすすめします。
例えば、駐車場が不足しているから、既存の植木を撤去して、新たに駐車場を作ろうとする場合の住民アンケートの理由を想像してみると、
【賛成意見】
駐車場が不足しているから賛成です。但し、機械式駐車場はランニングコストがかかるし、ハイルーフ車の制限が出てくる可能性があるので避けてほしい。
【反対意見】
景観が悪化する。コスパ(コストパフォーマンス)を考えると反対です。不要な駐車を整理する方が先決なのでは?
などと、賛成/反対だけではなく、理由を知ることによって、単純に数が多い方の方向性に持っていくのではなく、作ろうとする台数を減らすことや既存の駐車場で無駄に占有している場所がないのかという検討もできます。
無記名式がよいか?
住民アンケートでは、名前を書いてもらう方法と無記名のアンケートが存在します。名前を書いてもらう方がよいと考えています。その理由を綴ります。
自分の意見に責任が持てる
住民アンケートに名前を書くことで、自分の意見に責任を持つことができます。ただ単に批判を行う人が残念ながら多少いますが、名前を書くことで責任あるアンケートとなります。無記名式だと責任ある回答にならない場合もあります。
出していない人が分かる
住民アンケートを提出していない人が分かります。まだ提出していない人に再度アンケートを出してもらうことを依頼することが可能となります。
不明な場合問い合わせ可能
住民アンケートに書かれた内容が分からない場合やもう少し掘り下げて意見を伺いたいという場合に問い合わせを行うことができます。
注意すべき点は
記名式アンケートで注意すべき点は、個人攻撃の材料にアンケートを用いないこと。知ってしまった個人情報を公に口外しないこと。理事会でのアンケート内容も集計して情報提示することや意見等は名前を伏せて資料化して検討材料に用いるようにしてください。
おわりに
せっかくの住民アンケートですから、一人でも多くの方の意見を回収して聞きたいと思います。
住民の中には、的確な意見を回答してくれる場合もありますので、住民アンケートの意義は大きいと思います。
管理組合だけが、マンション管理を行うのではありません。時には、マンション住民を巻き込むことで、住民が望むよりよい方向性に進んでいくのではないでしょうか。
無記名式の方が回収率は上がるということは言われています。ただ、責任を持って回答をして頂くことがよいマンション管理につながることと信じています。
住民アンケートの回収率を上げるには無記名がよいのか?
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